「妊活といえば葉酸」。 あなたもそんな言葉を聞いたことがあるかもしれません。葉酸は、妊娠初期の胎児の成長に欠かせない栄養素であり、特に神経管閉鎖障害(NTD)の予防に効果があるとされ、厚生労働省もその摂取を推奨しています。
けれど、実はそれだけでは足りないかもしれないのです。 近年の研究では、葉酸と同じくホモシステイン代謝に関わるビタミンB12の不足が、NTDリスクを高める可能性があることが報告されています。つまり、「葉酸さえ摂っていれば大丈夫」という考え方には、見落としがあるというわけです。
とはいえ、「ビタミンB12って何に含まれてるの?」「そもそも普段の食事で摂れているのか不安…」と感じる人も多いはず。さらに、朝食を抜く習慣がある人は、無意識のうちに葉酸もビタミンB12も不足しやすくなっているという研究もあります。
でも、大丈夫です。 ポイントは「葉酸とビタミンB12をセットで意識すること」、そして「朝食をきちんと摂ること」。それだけで、妊活に必要な栄養バランスはグッと整いやすくなるのです。
妊活を本気で考えるなら、「葉酸だけ」ではなく、「栄養の全体像」に目を向けてみませんか? この記事では、妊活における葉酸とビタミンB12の重要性、そして朝食習慣の影響について、最新の研究をもとにわかりやすく解説していきます。
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妊活に葉酸が注目される理由とは
妊活の情報を集めると、必ずといっていいほど出てくるのが「葉酸」というキーワードです。なぜこれほどまでに葉酸が注目されているのでしょうか。
葉酸は、胎児の神経管という重要な器官の正常な形成に必要なビタミンB群の一種です。特に妊娠初期において、葉酸の不足が「神経管閉鎖障害(NTD)」という重篤な先天性異常のリスクを高めることが知られています。NTDは脳や脊髄に関わる障害であり、一度発症してしまうと元に戻すことが難しいため、予防が非常に重要です。
妊娠前から適切に葉酸を摂取することで、NTDの発生リスクを40〜80%低減できると報告されており、葉酸摂取のタイミングが早いほど、予防効果が高いことが複数の研究で示されています。
日本の厚生労働省も、妊娠を希望する女性に対して妊娠前からの葉酸摂取を推奨しています。
(引用) 妊娠初期の女性、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性は、食事に加え、サプリメントなどによって付加的に1日あたり400μgの葉酸の摂取が望まれます。
出典: 厚生労働省 令和2年度子ども・子育て支援推進調査研究事業「妊娠前からはじめよう 健やかなからだづくりと食生活 妊娠前からはじめる 妊産婦のための食生活指針」
つまり、「妊活中は葉酸を摂るべき」と言われる背景には、こうした医療的・社会的な根拠があるわけです。ただし、この葉酸の重要性が強調されすぎたことで、逆に「葉酸さえ摂っていれば大丈夫」という思い込みが生まれてしまっている側面も否めません。
葉酸だけでは足りない?ビタミンB12の役割

葉酸の重要性は広く知られるようになりましたが、実はそれと同じくらい大切なのが「ビタミンB12」です。あまり注目されていないかもしれませんが、この栄養素も妊活に深く関係しています。
ビタミンB12は、葉酸とともにホモシステインというアミノ酸の代謝に関与しています。ホモシステインの濃度が高すぎると、血管や細胞にダメージを与えるリスクがあり、妊娠の維持や胎児の発育にも悪影響を及ぼす可能性があるとされています。
複数の海外研究では、ビタミンB12の欠乏が神経管閉鎖障害(NTD)の発症に関係することが示されています。さらに、葉酸とビタミンB12の両方を十分に摂取することで、葉酸単独よりもNTDの予防効果が高まるという報告もあります。
つまり、「葉酸さえ摂っていれば安心」という考えはやや不十分であり、ビタミンB12も意識的に補うことが求められるというわけです。特に菜食主義の方や偏った食生活をしている方は、B12が不足しやすい傾向にあるため、より注意が必要です。
妊活における葉酸とビタミンB12は、まさに“チーム”のような存在。どちらか一方ではなく、両方そろって初めて本来の効果が発揮されるのです。
朝食を抜くと妊活に必要な栄養が不足する理由
「朝は食欲がないから」「ダイエット中だから」などの理由で、朝食を抜く人は少なくありません。特に忙しい現代女性の中には、朝食をとる習慣がない人も多いでしょう。けれど、妊活においてこの生活習慣は見過ごせないリスクをはらんでいます。
2021年に発表された米国成人を対象とした研究
朝食を定期的に摂る人は、葉酸やカルシウム、鉄、ビタミンB群など多くの微量栄養素の摂取量が有意に多いことが分かっています。朝食を抜く人は、これらの栄養素の摂取量が著しく低く、必要量に達していないケースが多いというのです。
(引用) Habitual breakfast consumption is associated with decreased risk for chronic disease as well as greater micronutrient intakes, especially folate, calcium, iron, phosphorus, and vitamins A, B1, B2, B3, C, and D
出典:
著者: S. Fanelli, C. Walls, and C. Taylor 論文タイトル: Skipping breakfast is associated with nutrient gaps and poorer diet quality among adults in the United States 掲載誌: Proceedings of the Nutrition Society 巻号ページ: Volume 80, Issue OCE1: Winter Conference Live 2020, E48 発行年: 2021年4月30日 (オンライン公開) DOI: https://doi.org/10.1017/S0029665121000495
2018年に発表された別の調査
朝食を規則的に摂っている人の方が、総エネルギー摂取量のほか、葉酸や鉄、カルシウム、ビタミンB2の摂取率も高いという結果が示されています。特に注目すべきは、葉酸とビタミンB群の摂取量が朝食の有無によって大きく左右される点です。
(引用) Overall, it was observed that breakfast provided 19.9% of total daily energy intake, as well as 24.4% of dietary fiber, 31.6% of iron, 29.8% of calcium, 32.0% of folate, and 36.5% of B2 intakes. Compared to regular breakfast consumers, irregular breakfast consumers had significantly (p < 0.05) lower intakes of dietary fiber, iron, calcium, folate, B2, and vitamin D,
出典: Uzhova, I., Mullally, D., Peñalvo, J. L., & Gibney, E. R. (2018). Regularity of Breakfast Consumption and Diet: Insights from National Adult Nutrition Survey. Nutrients, 10(11), 1578. https://doi.org/10.3390/nu10111578
つまり、朝食を抜く生活を続けていると、妊活に必要な葉酸やビタミンB12の摂取が難しくなり、結果として妊娠の可能性や胎児の健康リスクに影響を及ぼす恐れがあるというわけです。
朝食は単なる1回の食事ではありません。妊活における「栄養の土台」となる重要な要素なのです。
実際に、当グループで体質改善の結果妊娠された女性の中で、長年朝食を摂らない生活習慣だった方は、朝食を摂るようになり、必要な栄養が足りるようになって体調が良くなってから妊娠されています。
その中のお一人が体験談を書いて下さっていますので紹介します。
当グループでの実際の体験談
基礎体温がガタガタ、二相にならない状態から改善し、無事妊娠

- 黒部市在住 32歳女性
- サービス内容:女性カウンセラーの子宝漢方相談
〈初めて来店された時のお悩みはどんな事でしたでしょうか?〉
不妊
〈初めての相談のときはどうでしたでしょうか?〉
体質や生活習慣、食事について等を聞いて下さり、丁寧に、細かな所まで話をしていただき、安心感がありました。
〈漢方を飲んでみて、体調の変化などありましたでしょうか?〉
これまでは、基礎体温が二相にならず、ガタガタでしたが、半年程でハッキリ二相に分かれるようになりました。体も以前に比べて疲れにくくなったように感じました。
〈これから妊娠を目指される方にメッセージをお願いいたします。〉
相談を続けることで、生活習慣を改めたり、体調が良いと感じることが増えました。まずは相談にきて自分ができる範囲から少しずつでも進められると良いと思います。
(※個人の感想であり、効果を保証するものではありません。)
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妊活中に意識すべき「栄養の全体像」

妊活に必要な栄養素は、葉酸とビタミンB12だけではありません。実際には、体のさまざまな機能を支える多くのビタミンやミネラルが関与しており、それぞれが妊娠の成立と胎児の発育に影響を与えています。
たとえば、鉄分は赤血球をつくるのに必要で、胎児への酸素供給に直結します。カルシウムは骨や歯の形成に不可欠ですし、ビタミンDは免疫機能やホルモンバランスに関与しています。これらの栄養素が不足していると、妊娠の維持や赤ちゃんの健やかな成長に支障をきたす可能性があります。
重要なのは、これらの栄養素を“単体”ではなく“バランス”として捉えることです。サプリメントで補うことも一つの手ですが、基本は日々の食生活。特に朝食は、その日の栄養バランスを整える起点として極めて大切な食事です。
「葉酸は摂っているけど、それ以外は意識していない」「サプリに頼っているから大丈夫だと思っていた」——そう感じたあなたにこそ、今一度、自分の食生活を見直してみてほしいのです。
妊活は「準備の期間」でもあります。未来の命のために、まずは自分の体を整える。その第一歩として、栄養の全体像に目を向けることが何よりも大切です。
まとめ
「妊活には葉酸が大事」と言われるのは確かに正しい情報です。けれど、それだけで安心してしまってはいけません。葉酸とビタミンB12は、ホモシステイン代謝という重要なプロセスをともに担っており、どちらか一方が欠けるとその機能はうまく働きません。実際、ビタミンB12不足が神経管閉鎖障害(NTD)のリスクを高めることが複数の研究で示されています。
さらに、朝食を抜く習慣がこれらの栄養素の不足を引き起こす可能性があることも見逃せません。朝食は妊活中の栄養バランスを支える基盤であり、毎日の食習慣そのものが妊娠に向けた体づくりを左右します。
これから妊娠を考えるなら、「葉酸だけを摂る」のではなく、「ビタミンB12も含めた栄養の全体像」に目を向けること。特別なことをする必要はありません。朝食を見直す、バランスのとれた食事を意識する——そんな小さな行動からでも、体は確実に変わっていきます。
まずは、明日の朝ごはんから始めてみてください。それが、あなたと赤ちゃんの未来を支える第一歩になるはずです。
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- コウノトリ鍼灸師
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